Japanese
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連載 専門医のための症例問題トレーニング
脊椎・脊髄疾患
Spine and spinal cord disease
細金 直文
1
N. Hosogane
1
1杏林大学整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Kyorin University, School of Medicine, Mitaka
キーワード:
SSI
,
adult spinal deformity
,
antibiotic administration
Keyword:
SSI
,
adult spinal deformity
,
antibiotic administration
pp.462-466
発行日 2023年5月1日
Published Date 2023/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei74_462
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症 例.78歳,女.
主 訴:発熱,創部滲出.
既往歴:高血圧,高脂血症.
現病歴:数年来持続する腰痛と,徐々に進行する体幹バランス不良による歩行障害に対して,1週間の間隔で二期的な前後合併脊椎矯正固定術(1回目:L2~L5側方進入椎体間固定術,2回目:Th9~骨盤後方矯正固定術)を施行した.術中は大きな問題なく手術を終了した.2回目術後16日目に創部頭側端から少量の滲出液を認め,術後17日目に38.6℃の発熱を認めた.
身体所見:腰背部痛の悪化はなく,神経学的異常所見はない.創部の明らかな発赤や腫脹もないが,創部頭側から漿液性の滲出液を認める.腹部・呼吸器症状は認めず,排尿障害もない.
画像所見:術前,術後の単純X線像(図1,2),術後16日に撮影した腰椎MRI(図3)を示す.
血液所見:赤血球375万/μl,Hb 10.6g/dl,Ht 35%,白血球9,500,血小板28万/μlであった.
血液生化学所見:総蛋白5.5g/dl,アルブミン2.8g/dl,AST 28U/l,ALT 30U/l,ALP 324U/l,尿素窒素17mg/dl,クレアチニン0.8mg/dl,尿酸5.2mg/dl,CRP 3.74mg/dl,血糖108mg/dl,総コレステロール220mg/dl,トリグリセリド145mg/dlであった.
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