特集 遺伝子検査―診断とリスクファクター
2.解析技術
B.検査技術
c.染色体・ゲノムレベル
4) 網羅的解析法:プロテオーム
曽川 一幸
1
,
朝長 毅
1,2
,
野村 文夫
1,2,3
Kazuyuki SOGAWA
1
,
Takeshi TOMONAGA
1,2
,
Fumio NOMURA
1,2,3
1千葉大学医学部附属病院疾患プロテオミクス研究センター
2千葉大学大学院医学研究院分子病態解析学
3千葉大学医学部付属病院検査部
キーワード:
プロテオーム
,
血清
,
MALDT-TOF MS
,
2D-DIGE
Keyword:
プロテオーム
,
血清
,
MALDT-TOF MS
,
2D-DIGE
pp.1340-1346
発行日 2007年11月30日
Published Date 2007/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101418
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はじめに
ポストゲノムあるいはポストシークエンス時代に入り,トランスクリプトーム,さらにはプロテオームが盛んに論じられるようになった.DNAマイクロアレイなどによるmRNAの網羅的発現解析が現在盛んに行われているが,①細胞内でのmRNA発現量と蛋白質産生量とは必ずしも比例しないこと,②蛋白質の活性は細胞内での局在やプロセシング,翻訳後修飾などmRNAとは別のレベルでされていることなどから,プロテオーム解析は重要であり,その解析技術の進歩とあいまって,近年急速な展開をみせている.全発現蛋白質を対象とする網羅的プロファイリングに加えて,特定の病態に関する蛋白質をターゲットとする疾患プロテオミクス,創薬プロテオミクスは臨床に深くかかわってくる.
本稿では,臨床検査からみた疾患プロテオミクスについて自験例を含めて述べる.
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