Japanese
English
論説
腰下肢痛を主訴とする脆弱性骨折の検討
Study for fragility fracture with pain in the low back and the lower limb
遠藤 照顕
1
,
茂呂 貞美
1
T. Endo
1
,
S. Moro
1
1友愛記念病院整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Yuai Memorial Hospital, Koga
キーワード:
low back pain
,
lower limb pain
,
osteoporosis
,
fragility fracture
,
sacral fracture
,
distal femoral fracture
Keyword:
low back pain
,
lower limb pain
,
osteoporosis
,
fragility fracture
,
sacral fracture
,
distal femoral fracture
pp.1143-1145
発行日 2023年10月1日
Published Date 2023/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei74_1143
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は じ め に
日本において高齢化はすすんでおり,内閣府の発表によると,2020年10月1日現在において65歳以上は総人口の28.8%,75歳以上は14.9%であり1),徐々に増加している.高齢化に伴い,高齢者医療はますます増加していくものと思われる.
整形外科領域における高齢者医療として,大腿骨近位部骨折や脊椎椎体骨折などの脆弱性骨折の治療があげられる.これらは骨粗鬆症を基礎とし,身体機能の低下もかかわり,転倒などの軽微な外傷で受傷しやすい.腰下肢痛のため日常生活動作(ADL)を著しく低下させることが多い.2019年の国民基礎調査によると,介護が必要となった原因のうち,骨折・転倒は多くの介護度において上位3位以内を占めており2),高齢者の骨折はわが国において重大な課題の一つであると思われる.そこで本研究では,高齢者の腰下肢痛を主訴とする脆弱性骨折の特徴を検討した.
© Nankodo Co., Ltd., 2023