Japanese
English
問題点の検討
二次性骨折予防を目的とした大腿骨近位部骨折クリニカルパスの改訂
Revision of the clinical pathway for the secondary fracture prevention
小久保 吉恭
1
,
村澤 茂
1
,
原 慶宏
1
Y. Kokubo
1
,
S. Murasawa
1
,
N. Hara
1
1武蔵野赤十字病院整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Musashino Red Cross Hospital, Musashino
キーワード:
osteoporosis
,
fragility fracture
,
clinical pathway
,
multidisciplinary
,
fracture liaison service
Keyword:
osteoporosis
,
fragility fracture
,
clinical pathway
,
multidisciplinary
,
fracture liaison service
pp.1091-1093
発行日 2023年9月1日
Published Date 2023/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei74_1091
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
は じ め に
脆弱性骨折の病歴は将来の骨折の重要な危険因子であり,大腿骨近位部骨折や脊椎骨折の既往があると大腿骨近位部骨折のリスクは2倍以上になることが指摘されている1).当科では骨折受傷前に骨粗鬆症治療がされていなかった大腿骨近位部骨折患者に対して治療を導入する試みを行ってきたが,いまだ満足できる結果を得ていない2).2022年4月以降,診療報酬において二次性骨折予防継続管理料(管理料)が算定できるようになった3).この診療報酬は,手術を施行した施設が管理料1を算定した場合に限り,転院先の施設では管理料2を,外来通院を受け入れた施設では管理料3を算定できるものである.当科が算定要件を満たすことは,開業医院に対して診療報酬上のインセンティブをもたらし,地域における骨粗鬆症治療継続を促進する可能性がある.
当科では近隣の医療機関からの提案もあり,患者が退院した後にも骨粗鬆症治療を継続していけるための方策として,クリニカルパス(以下,パス)を改訂した.本研究の目的は,改訂したパスの効果を検証することである.
© Nankodo Co., Ltd., 2023