学会を聞く
第67回日本リウマチ学会
中山 政憲
1
M. Nakayama
1
1国際医療福祉大学整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., School of Medicine, International University of Health and Welfare, Narita
pp.1135-1137
発行日 2023年9月1日
Published Date 2023/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei74_1135
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1.は じ め に
2019年末から世界を襲った未曾有のコロナ禍により,われわれの普段の診療や手術は制限を強いられたが,何よりもっとも影響を受けたのは,学会開催をはじめとした学術活動であったと思われる.実際にこの約3年間,学会の多くは中止や完全オンライン,または動画の事前収録によるオンデマンド開催,あるいは少人数の現地参加者と多くのオンライン参加者によるハイブリッド開催を強いられた.筆者もこのような環境で複数回の学会発表を行ってきた中で,ご経験された先生方はよくおわかりかと思うが,聴衆の反応がみえないオンラインでの発表はとてもやりにくく,またやり甲斐がなく,このような形式が未来永劫続くなら,少なくとも筆者は学会発表を積極的に行うのはやめようとまで思っていた.
しかし,2022年半ばから2023年はじめにかけてのオミクロン株の大流行を最後に,世の中は一気に正常化に傾いている.5月には新型コロナウイルス感染症が感染症法上の第5類へ移行し,マスク着用の実質的緩和を含めた,社会生活における制限の大幅な緩和が段階的に行われ,まだコロナ禍は終わっていないながらも,社会は日常を取り戻しつつある.筆者が勤務する国際医療福祉大学成田病院至近にある成田空港も,連日海外からの訪問客でごった返すようになり,成田駅周辺も外国人の姿を多数みかけるようになった.
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