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特集 整形外科画像診断・評価の進歩
Ⅴ.PET
4.人工関節周囲感染診断におけるpositron emission tomographyの役割
Role of positron emission tomography in diagnosing periprosthetic joint infection
小林 直実
1
N. Kobayashi
1
1横浜市立大学附属市民総合医療センター整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Yokohama City University Medical Center, Yokohama
キーワード:
PET/CT
,
periprosthetic joint infection
Keyword:
PET/CT
,
periprosthetic joint infection
pp.697-700
発行日 2022年5月25日
Published Date 2022/5/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei73_697
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は じ め に
人工関節周囲感染(periprosthetic joint infection:PJI)の診断基準としては国際コンセンサスミーティング(ICM2018)により提唱されたものが広く認知されている.診断の基本は血液検査によるスクリーニングと細菌培養検査を中心とする各種関節液検査となるが,基準を満たさないグレーゾーンの症例が臨床上は大きな問題となる.そのようなグレーゾーンの症例では核医学画像診断などの補助的診断を行うことがICM2018でも推奨されており,positron emission tomography(PET)もその役割を担うことになる.PETを含む核医学画像診断の特徴は,細胞レベルでの代謝活動を画像としてとらえる機能的画像診断である点であり,形態をとらえる単純X線像やCTとは大きく異なる特徴である.本稿ではPJI診断におけるPETの役割について,われわれの知見と最新の文献的考察を加えて述べる.
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