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特集 整形外科画像診断・評価の進歩
Ⅴ.PET
1.骨・軟部腫瘍におけるpositron emission tomography/CT検査の有用性
Usefulness of positron emission tomography/computed tomography in bone and soft tissue tumors
川端 佑介
1
,
竹山 昌伸
1
,
崔 賢民
1
,
林田 健太
1
,
斎藤 桂樹
1
,
稲葉 裕
1
Y. Kawabata
1
,
M. Takeyama
1
,
H. Choe
1
,
K. Hayashida
1
,
K. Saito
1
,
Y. Inaba
1
1横浜市立大学整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Yokohama City University, Yokohama
キーワード:
PET/CT
,
musculoskeletal tumor
Keyword:
PET/CT
,
musculoskeletal tumor
pp.686-689
発行日 2022年5月25日
Published Date 2022/5/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei73_686
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は じ め に
悪性骨・軟部腫瘍の治療戦略は手術や化学療法,放射線治療など集学的な治療が必要となる.悪性骨・軟部腫瘍は播種や転移のリスクが高く,早期診断と的確な治療が予後を大きく左右する.初診時にすでに肺や骨などへの転移性病変を認めていることも多く,できるだけ早期に正確な診断をつけることが最重要であり,さまざまな画像検査方法を用いて評価することが重要である1).
骨・軟部腫瘍の治療におけるpositron emission tomography(PET)の役割としてこれまでに期待されていたことは初期診断として良悪性の診断と悪性度の評価,病変の広がりの評価,すなわち病期診断,治療の効果判定および予後予測および再発の診断などである.
現在では骨・軟部腫瘍におけるfluorodeoxyglucose(FDG)-PET/CT(PET)の役割として,① 初期診断で良悪性の診断と悪性度の評価,② 病変の広がりの評価すなわち病期診断,③ 治療の効果判定および予後予測および再発の診断などが確立されている2).
骨・軟部腫瘍におけるPETの病期・再発診断の有用性はすでに多く報告されている.近年,骨・軟部腫瘍でも良悪性診断にPETの有用性が報告されているが,組織型で分類し各々の特徴について検討した報告は世界的にも少なく,われわれはPETのもつ特性をふまえて骨・軟部診療においてPETの有用性を報告した3).
本稿では,PETを施行した患者のなかで「骨・軟部腫瘍における組織ごとの良悪性鑑別」および「脂肪性腫瘍における脂肪肉腫と脂肪腫との画像鑑別」を検討したので報告する.
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