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【要 旨】
目 的:外側半月板欠損を伴う患者において高頻度に変形性膝関節症(膝OA)が進行することが報告されているが,活動性の高い患者における対応は確立されていない.
外側半月板欠損による外側膝OA患者に対するcentralization法を応用したcapsular advancementによる半月板形成術の臨床および画像成績を評価する.
対象および方法:外側半月板欠損による外側膝OAに対し,半月脛骨関節包を剥離し,残存する半月板とともに関節包を内方化させて半月板様の形態を再建する同術式を施行した27例を対象とした.臨床所見は身体所見,Lysholm score,国際膝記録委員会(IKDC)subjective score,KOOS,膝自覚的満足度,自覚的スポーツパフォーマンスレベルについて評価した.画像所見はmeniscus extrusion width(MEW)もしくは半月板様組織の再生をMRIで,lateral joint space width(JSW)をX線立位正面像およびRosenberg像で評価した.すべての項目を術前および術後2年(ただしMRI評価は術後1年)で評価した.
結 果:臨床所見(Lysholm score,IKDC subjective score,KOOS,膝自覚的満足度,自覚的スポーツパフォーマンスレベル)は術後2年で術前と比較し有意に改善した.半月板中節部が欠損していた11例のうち10例では1/3以上のボリュームの半月板様組織の再生が認められ,残りの16例においては術後MEWが術前と比較し有意に減少していた.術後JSWは立位正面像,Rosenberg像ともに術前と比較し有意に増加していた.
結 論:外側半月板欠損による外側膝OA患者に対するcentralization法を応用したcapsular advancementによる半月板形成術は,術後2年における臨床および画像所見を改善させた.
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