Japanese
English
特集 ロコモティブシンドロームの現況
Ⅲ.ロコモの治療
7.ハイブリッドトレーニング装置
Hybrid training system
松瀬 博夫
1
H. Matsuse
1
1久留米大学病院リハビリテーション部
1Dept. of Rehabilitation, Kurume University Hospital, Kurume
キーワード:
electrical stimulation
,
locomotive syndrome
,
myokine
,
resistance exercise
Keyword:
electrical stimulation
,
locomotive syndrome
,
myokine
,
resistance exercise
pp.605-609
発行日 2021年5月20日
Published Date 2021/5/20
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei72_605
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は じ め に
ロコモティブシンドローム(ロコモ)は,同じく加齢に伴って生じるサルコペニアやフレイルとの関連性が高く,互いの発生リスクである.同様にオステオペニア,骨粗鬆症とも関連し,それぞれがオーバーラップするとより重症化する.したがって,ロコモ治療はほかの加齢関連疾病や,病態の予防や治療にとっても重要である.さらに,ロコモは運動器疼痛との関連性も強く疼痛管理も重要である.電気刺激療法は,筋力増強,筋萎縮予防,鎮痛,エネルギー代謝改善,さらに骨格筋から分泌され全身の臓器にさまざまな効果をもたらすmyokine分泌を介した効果が知られ,ロコモ治療法として期待される.さらに,随意運動と電気刺激を同時に組み合わせることでそれぞれの欠点を補いつつそれぞれの効果が得られる1).その一つとして,拮抗筋の電気刺激筋収縮を主動筋の随意筋収縮の運動抵抗に利用する方法hybrid training system(HTS)がある.本稿では,ロコモ治療法として期待されるHTSを紹介する.
© Nankodo Co., Ltd., 2021