Japanese
English
誌上シンポジウム Life is Motion—整形外科医が知りたい筋肉の科学
骨格筋—その神秘と可能性
Skeletal Muscle : Its Unknown Roles in Health and Responses to Exercise Training
石井 直方
1
Naokata ISHII
1
1東京大学大学院総合文化研究科生命環境科学系
1Department of Life Science, Graduate School of Arts and Sciences, The University of Tokyo
キーワード:
サルコペニア
,
sarcopenia
,
熱産生
,
heat production
,
マイオカイン
,
myokine
,
筋メモリー
,
muscle memory
Keyword:
サルコペニア
,
sarcopenia
,
熱産生
,
heat production
,
マイオカイン
,
myokine
,
筋メモリー
,
muscle memory
pp.839-844
発行日 2015年9月25日
Published Date 2015/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408200316
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骨格筋は主要な運動器であるが,同時に体温維持のための主要な熱源でもある.これらの機能のためのエネルギー消費により,筋は糖代謝や脂質代謝の恒常性を維持している.また,運動に伴って筋から分泌されるマイオカインの中には,脂肪の分解を促す,脂肪の性質を変える,脳の神経細胞を保護するなどの作用をもつものがある.したがって,筋の機能は健康の維持増進に密接に関係すると言える.筋肥大のメカニズムに関する最近の研究から,筋はトレーニングによっていったん肥大した状態を記憶する可能性が示されており(筋メモリー),十分に体が動くうちに筋を鍛えておくことが有用と考えられる.
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