整形トピックス
長管骨特異的な力学的負荷応答遺伝子
宮本 諭
1
,
吉川 秀樹
1
,
中田 研
2
1大阪大学大学院医学系研究科器官制御外科学(整形外科)
2大阪大学健康スポーツ科学(スポーツ医学)
pp.238-238
発行日 2020年3月1日
Published Date 2020/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei71_238
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骨格を支え,運動器の源となる骨軟骨組織の恒常維持と成長発達において,力学的負荷は必須の刺激因子とされ,これまでに種々のin vivoおよびin vitro実験モデルを用いた多くの検討1)がなされてきた.力学的負荷は,細胞内において各種シグナル経路の調節を介して,骨細胞に作用するとされており,セリン/スレオニンキナーゼ(Akt),分裂促進因子活性化蛋白質キナーゼ(MAPK),接着斑キナーゼ(FAK),β-カテニン,GTPアーゼ,カルシウムなどのシグナル経路が代表的なものとして報告2)されている.しかしながら,これらの多くは負荷様式や負荷条件など研究方法が異なっているため比較がむずかしく,力学的負荷による骨軟骨代謝とその制御メカニズムを理解し,解明につなげるのは容易ではない.
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