整形トピックス
ミトコンドリア-小胞体接触領域(MAM)は廃用性筋萎縮を制御する
杉浦 宏祐
1,2
,
内田 貴之
2
,
二川 健
2
,
西良 浩一
1
1徳島大学大学院運動機能外科学(整形外科)
2徳島大学大学院生体栄養学
pp.1090-1090
発行日 2020年9月1日
Published Date 2020/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei71_1090
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筋細胞に機械的な負荷がかからないunloading状態では,活性酸素種(ROS)の上昇を介したユビキチン・プロテアソーム系経路の活性,およびミトコンドリアの機能異常を伴う廃用性筋萎縮が誘導される1,2).しかし,筋の萎縮誘導機序やストレス感知機構は依然として不明な点が多い.そこで,われわれはミトコンドリアの形態・機能制御や,リン脂質・Caイオンの輸送に重要で,さまざまな疾患の病態に関わっているミトコンドリアと小胞体の近接領域(mitochondria-associated membrane:MAM)に着目した3).中でもMAMにおけるアンカータンパク質の役割とミトコンドリア形態維持をもつ,MAM構成タンパク質の一つMitofusin-2(MFN2)に注目した4).
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