Japanese
English
連載 専門医試験をめざす症例問題トレーニング
骨盤・股関節疾患
Pelvic and hip joint disease
伊藤 宣
1
H. Ito
1
1京都大学大学院整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Faculty of Medicine, Kyoto University, Kyoto
キーワード:
OA
,
RA
,
rapidly destructive coxarthropathy
,
lumbar lordosis
Keyword:
OA
,
RA
,
rapidly destructive coxarthropathy
,
lumbar lordosis
pp.897-902
発行日 2019年7月1日
Published Date 2019/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei70_897
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
症 例.76歳,女.
主 訴:左股関節部痛.
既往歴:両人工膝関節全置換術(10年前),腰椎椎間板ヘルニア摘出術(4年前).
現病歴:4年前に他医で腰椎手術を受けた.6ヵ月前から左下肢痛が増強し,急速に歩行困難となり他医を受診した.腰椎の異常を指摘され,鎮痛薬の投与を受けたが改善せず,当院を受診した.
初診時所見:発熱はない.バイタルサインに特記すべき異常はなく,皮疹などはなかった.強い左股関節部痛のため,室内での伝い歩き歩行しかできなかった.
左Scarpa三角に強い圧痛あり,左Patrickテストが陽性で,左股関節の可動域(ROM)制限があった.特に外旋,内旋では非常に強い痛みを生じていた.下肢の知覚,運動麻痺はなく,下肢伸展挙上テストは陰性であった.腰椎傍脊柱筋には圧痛があった.
両手指の遠位指節間(DIP)関節に骨性隆起を触れたが,圧痛はなく,屈曲変形があった.
© Nankodo Co., Ltd., 2019