Japanese
English
論述
変性性腰椎側彎—X線学的にみた病態の吟味
Radiological Study of Degenerative Lumbar Scoliosis
宮坂 芳郎
1
,
大谷 清
1
,
柴崎 啓一
1
,
相原 忠彦
2
,
山下 和夫
2
,
佐藤 圭子
2
Yoshiro Miyasaka
1
1国立療養所村山病院整形外科
2杏林大学医学部整形外科教室
1Department of Orthopedic Surgery, National Murayama Hospital
キーワード:
変性性腰椎側彎跛
,
degenerative lumbar scoliosis
,
間欠跛行
,
intermittent claudication
,
椎間板変性
,
disc degeneration
,
腰椎前彎
,
lumbar lordosis
Keyword:
変性性腰椎側彎跛
,
degenerative lumbar scoliosis
,
間欠跛行
,
intermittent claudication
,
椎間板変性
,
disc degeneration
,
腰椎前彎
,
lumbar lordosis
pp.1143-1149
発行日 1989年10月25日
Published Date 1989/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908201
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抄録:老人における変性腰椎側彎は,比較的よくみられるにもかかわらず,詳細な側彎形態や進行に関する報告は少ない.今回我々は,軽症例を含めた症例のX線上の形態および臨床症状に関して検討を行った.腰部になんらかの愁訴をもつ,立位X線上で椎間の退行性変化による10゜以上の側彎を示す112例を対象とした.その結果,左凸側彎が多く(67.9%),その他short curve(4椎体以下:77.7%),20゜以下のmild curve(74.8%),軽度回旋(grade O〜II:98.3%)などの特徴があげられた.上位腰椎から仙椎にかけては,直線化の傾向があり,その主因は第5腰椎よりも上位にあることが推測された.間欠跛行は,16.1%に認められ,自験例のなかでもshort curve例に多かった.X線像の経過観察から,約85%に側彎の進行が認められ,臥位と立位の比較において約83%に差がみられた.治療の際に,臥位と立位の比較は,甚だ重要と考えられた.
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