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特集 子どもの運動器障害――学校検診から日常診療まで
Ⅲ.徴候・症状別の診察から診断まで
5.下肢アライメントとその異常
-――O脚・X脚,うちわ歩行
Normal or abnormal alignment of lower extremity-leg bowing, knock-knees and in-toeing gait
坂本 優子
1
Y. Sakamoto
1
1順天堂大学医学部附属練馬病院整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Juntendo University Nerima Hospital, Tokyo
キーワード:
genu varum
,
leg bowing
,
knock-knees
,
in-toeing gait
Keyword:
genu varum
,
leg bowing
,
knock-knees
,
in-toeing gait
pp.554-559
発行日 2019年5月10日
Published Date 2019/5/10
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei70_554
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は じ め に
子どもの脚の形,つまり「アライメント」や歩き方を気にする保護者は多い.O脚は内反膝とも呼び,英語では “leg bowing” や “genu varum” と呼ばれる.X脚は外反膝とも呼び,英語では “knock-knees” や “genu valgum” と呼ばれる.また,つま先が内側を向いてあるく「内また歩き」は専門的には「うちわ歩行」と呼び,英語では “in-toeing(in-toed)gait” と呼ばれる.本稿で,これら三つの病態を一度にあつかうのは,生理的なアライメントの変化が大きい幼小児期の延長線上にある病態であるという理解が必要だからである.そして,正しく診察して隠れた疾患を鑑別し,保護者の心配に対してしっかり説明することが求められるからである.
© Nankodo Co., Ltd., 2019