Japanese
English
特集 子どもの運動器障害――学校検診から日常診療まで
Ⅱ.小児の診察
1.小児の診察の進め方のポイントと画像検査
Clinical and radiological examination in children
亀ヶ谷 真琴
1
M. Kamegaya
1
1千葉こどもとおとなの整形外科
1Chiba C&A Orthopaedic Clinic, Chiba
キーワード:
pediatric orthopaedics
,
clinical findings in children
,
radiological findings in children
Keyword:
pediatric orthopaedics
,
clinical findings in children
,
radiological findings in children
pp.515-519
発行日 2019年5月10日
Published Date 2019/5/10
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei70_515
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は じ め に
小児と成人との違いについては,「小児は,単に大人を小さくしたものではない」ことはよくいわれる.その一番大きな理由は,小児がまだ成長途上にあり,疾患の診断・治療とともに,総合的に成長・発達をみていかねばならないところにある.診断・治療がその後の発育にどのような影響を与えるかを常に念頭におき,診療を行う必要がある.特に小児整形外科医の守備範囲となる運動器疾患では,自己矯正能が旺盛である反面,成長に悪影響を及ぼすこともあり,治療選択の際には長期的な予後を考慮する必要がある.そのうえで,必要な時期に必要な治療を行うことが重要であるが,不必要な治療や過剰な治療は厳に慎まねばならない.小児におけるわれわれの治療は,患児自らの有する成長能・修復能をうまく利用し,良好な結果を誘導することである.
© Nankodo Co., Ltd., 2019