今月の主題 神経症候—リアルタイムの診療
神経内科コンサルテーション
神経学的診察と検査の進め方
栗原 照幸
1
1東邦大学医学部・第4内科
pp.2158-2177
発行日 1992年12月10日
Published Date 1992/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901886
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神経内科医をコンサルテーションに呼びたいときは,一般内科医が普段診療している疾患とは異なり,次のような神経症候を呈する患者に出会った場合が多い.①意識障害,②けいれん,③激しい頭痛,④麻痺,⑤急性のめまい,嘔気,嘔吐などがまずあげられる.これらの症状は,患者本人にとって苦痛であるとともに,重篤な疾患が隠れていて,救急に処置していく必要があると医師が直観するからである.
次に,比較的ゆっくり対処してもよいが,神経内科医でないとなかなか対処しにくい症候がある.それらは慢性の頭痛,めまい症,痴呆,不随意運動,失調症,言語障害,神経痛,手足のしびれ感,次第に進行する筋脱力,排尿障害,立ちくらみや失神発作,眼瞼下垂や複視,嚥下困難などである.
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