学会を聞く
第52回日本整形外科学会骨・軟部腫瘍学術集会
米本 司
1
T. Yonemoto
1
1千葉県がんセンター整形外科
1Division of Orthop. Surg., Chiba Cancer Center, Chiba
pp.1425-1427
発行日 2019年12月1日
Published Date 2019/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei70_1425
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1.は じ め に
骨・軟部腫瘍学術集会は日本整形外科学会の三つの学術集会の一つであり,毎年真夏の7月中旬に開催されている.骨・軟部腫瘍を専門とする腫瘍整形外科医が汗だくになりながら議論を交わすことが恒例になっている.しかし,今年は長梅雨の影響で梅雨寒となり,小雨が降る涼しい中で熱い議論が交わされることとなった.
本年の骨・軟部腫瘍学術集会は埼玉医科大学国際医療センター骨軟部組織腫瘍科の矢澤康男会長のもと,2019年7月11日(木)~12日(金)の2日間で埼玉県川越市のウェスタ川越で開催された(図1).参加者は1,300名以上とたいへん盛会な学術集会であった.
学会が開催された川越市は池袋から電車で30分に位置しており東京のベッドタウンであるが,「時の鐘」などの江戸情緒あふれる古い町並みが保存されており「小江戸」と呼ばれ,ちょっとした観光地になっている(図2).名物のサツマイモを使ったお菓子や鰻などのグルメ(図3)も多く,勉強以外の誘惑も多い学術集会であった.これらの誘惑に負けじと学会に参加したので,その印象や内容について報告したい.
学術集会のテーマは「一生勉強 一生青春」であった.矢澤会長の出身地は栃木県足利市で同郷の相田みつを先生の言葉を学術集会のテーマとしていた(図4).最大5会場(ポスター発表を含めると7会場)が同時に進行するという盛りだくさんな学術集会であった.以下セッションごとに内容や印象を記す.
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