整形トピックス
骨形成促進剤を担持したポリ乳酸ナノシートによる長管骨骨欠損治療
村橋 靖崇
1
,
矢野 文子
2
,
茂呂 徹
3
,
岡村 陽介
4
,
山下 敏彦
1
,
田中 栄
2
,
齋藤 琢
2
1札幌医科大学整形外科
2東京大学大学院整形外科
3東京大学大学院工学系研究科バイオエンジニアリング専攻
4東海大学工学部応用化学科
pp.1368-1368
発行日 2019年12月1日
Published Date 2019/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei70_1368
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骨折は,介護が必要になる原因として脳血管疾患や認知症に次ぐ第3位であり,さらなる高齢化社会に先立ち,大きな社会問題となりうる.一般に骨は機能障害なく治癒する能力がある臓器の一つであるが,骨折全患者の5~10%は遷延治癒,偽関節に陥ると報告されている1).とりわけ,開放骨折や偽関節,感染,腫瘍に伴う広範囲骨欠損は癒合不全を高率に発生させ,治療に難渋することが多い2).長期に及ぶ治療は関節拘縮や筋力低下を後遺することになり,社会的損失も甚大である.
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