Japanese
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特集 脊柱靱帯骨化症研究の進歩
Ⅳ.手術的治療の研究
10.胸椎黄色靱帯骨化症手術における多施設前向き研究
-―中間報告
Prospective multicenter study of thoracic ossification of the ligamentum flavum
安藤 圭
1,5,6
,
今釜 史郎
1,5,6
,
小林 和克
1,5,6
,
石黒 直樹
1,5,6
,
松本 守雄
2,5,6
,
川口 善治
3
,
大川 淳
4,5,6
K. Ando
1,5,6
,
S. Imagama
1,5,6
,
K. Kobayashi
1,5,6
,
N. Ishiguro
1,5,6
,
M. Matsumoto
2,5,6
,
Y. Kawaguchi
3
,
A. Okawa
4,5,6
1名古屋大学整形外科
2慶應義塾大学整形外科
3富山大学整形外科
4東京医科歯科大学整形外科
5厚生労働省靱帯骨化症班研究胸椎黄色靱帯骨化症グループ
6日本医療研究開発機構(AMED)
1Dept. of Orthop. Surg., Nagoya University Graduate School of Medicine, Nagoya
キーワード:
thoracic spine
,
OLF
,
prospective multicenter study
Keyword:
thoracic spine
,
OLF
,
prospective multicenter study
pp.617-619
発行日 2018年5月25日
Published Date 2018/5/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei69_617
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は じ め に
胸郭に囲まれた胸椎は,可動性の大きい頚椎,腰椎に比較し,加齢性変化が出現しにくいため脊髄障害は生じにくいとされる.日本脊椎脊髄病学会脊椎脊髄手術調査報告では,31,380例中胸椎手術は1,264例(4%)と報告されている1).胸椎後縦靱帯骨化症(OPLL),胸椎黄色靱帯骨化症(OLF)に代表される胸髄症は,一般に脊髄障害が出現すると進行がはやく,早期の対応が必要である.胸椎OLFは1920年Polgarら9)によって報告された疾患で,その発生頻度は3.8~26%とされ,胸椎OPLLに比較すると比較的頻度の高い疾患である.
本稿では現在研究をすすめている厚生労働省難治性疾患政策研究事業「脊柱靱帯骨化症に関する調査研究」,日本医療研究開発機構(AMED)による胸椎黄色靱帯骨化症手術症例における多施設前向き研究結果を報告する.
© Nankodo Co., Ltd., 2018