Japanese
English
論説
骨密度の高い高齢大腿骨近位部骨折患者の臨床的特徴
Clinical feature of elderly patients with proximal femoral fracture under high bone mineral density
水野 隆文
1
,
鳥居 行雄
1
,
櫻井 信彦
1
,
梶田 哲史
1
,
加藤 大策
1
,
大脇 義宏
2
T. Mizuno
1
,
Y. Torii
1
,
N. Sakurai
1
,
S. Kajita
1
,
D. Kato
1
,
Y. Owaki
2
1岡崎市民病院整形外科
2岡崎市民病院リハビリテーション科
1Dept. of Orthop. Surg., Okazaki City Hospital, Okazaki
キーワード:
fragility fracture
,
bone mineral
,
proximal femoral fracture
,
dyslipidaemia
,
diabetes
Keyword:
fragility fracture
,
bone mineral
,
proximal femoral fracture
,
dyslipidaemia
,
diabetes
pp.1-3
発行日 2018年1月1日
Published Date 2018/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei69_1
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は じ め に
『骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015年版』1)において,骨密度は骨粗鬆症診断のもっとも重要な項目に位置づけられている.骨密度が1SD低下することで65歳の大腿骨近位部骨折の相対リスクは男性2.94倍,女性で2.88倍増大するとされる.しかしながら日常臨床の場では,骨密度が高値でも軽微な外力で大腿骨近位部骨折をきたす症例をしばしば経験する.そういった症例においては,たとえ受傷前に骨密度を測定する機会があっても骨折のリスクが高くないと判断されてしまい,骨粗鬆症治療の対象から外れてしまうこととなる.
本研究の目的は骨密度が高値であるにもかかわらず,大腿骨近位部骨折を生じた症例の臨床的特徴を明らかにすることである.
© Nankodo Co., Ltd., 2018