特集 内科医に知ってもらいたい シン・腎臓診療
[Chapter 4] 腎臓内科での使い方から学ぶ! 最近よく見るあの薬
慢性腎臓病における最新の糖尿病管理
-GLP-1受容体作動薬を中心に
莖田 昌敬
1
,
山口 修
1
1愛媛大学医学部附属病院 循環器・呼吸器・腎高血圧内科学
キーワード:
GLP-1受容体作動薬
,
FLOW試験
,
米国糖尿病学会ガイドライン
,
セマグルチド
Keyword:
GLP-1受容体作動薬
,
FLOW試験
,
米国糖尿病学会ガイドライン
,
セマグルチド
pp.91-95
発行日 2025年7月1日
Published Date 2025/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika136_91
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★★★糖尿病は腎機能低下や心血管疾患のリスクを高めるため,適切な治療が必要である.GLP-1受容体作動薬は,血糖依存性にインスリン分泌を促進する作用があり,腎機能低下患者にも使用可能である.
★★最近,糖尿病性腎臓病に対するセマグルチドの影響を評価したFLOW試験が報告された.本試験によって,注射セマグルチドは腎機能低下を遅らせ,心血管イベントや死亡リスクを低減することが示された.
★★FLOW試験の結果を踏まえ,SGLT2阻害薬,レニン-アンジオテンシン系阻害薬,ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬とならび,抗炎症,抗線維化,体重減少など多面的効果を示すGLP-1受容体作動薬は,糖尿病関連腎臓病の主要な治療選択肢の一つとして捉えられるようになってきている.
★★★:一般内科診療で必要な内容,★★:総合内科専門医試験レベルの内容,★:専門性の高い内容

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