特集 最近よく聞く他科の薬―先生の外来にこの薬を使っている患者さんがきますよ
第7章 神経
[神経難病治療薬(多発性硬化症疾患修飾薬)]オファツムマブ(ケシンプタ®)
中島 一郎
1
1東北医科薬科大学医学部 脳神経内科学
pp.612-615
発行日 2025年9月1日
Published Date 2025/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika136_612
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▪オファツムマブ(ケシンプタ®)は,CD20に対するモノクローナル抗体製剤で,維持期は4週ごとの皮下投与となる.
▪投与開始4週程度で末梢のB細胞はほぼ枯渇し,投与継続中は枯渇状態を維持できる.
▪本剤は皮下投与により静脈内投与と比較してリンパ節に優先的に送達されると考えられており,静脈注射製剤であるアーゼラ®の1/100量で有効性を示す.
▪再発予防効果が強く,高効果治療(HET)に分類される.
▪血清IgG値の減少が生じにくく,感染症のリスクが比較的低いとされている.

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