特集 急増する患者を誰が診る? 成人先天性心疾患
[Chapter 4] 成人先天性心疾患の最新の治療
心房中隔欠損症に対する経皮的カテーテル閉鎖術
浅野 遼太郎
1
,
上田 仁
1
,
大郷 剛
1
1国立循環器病研究センター 心臓血管内科
キーワード:
心房中隔欠損症(ASD)
,
カテーテル治療
,
閉鎖デバイス
Keyword:
心房中隔欠損症(ASD)
,
カテーテル治療
,
閉鎖デバイス
pp.284-287
発行日 2025年8月1日
Published Date 2025/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika136_284
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★★★小児期は無症状のことが多いが,中等度以上の心房中隔欠損症(ASD)では成人期に運動耐容能低下や動悸,息切れを呈する.聴診でⅡ音固定性分裂と収縮期雑音が特徴的であり,心房細動などの不整脈や奇異性塞栓で発見される例もある.
★★★大きなASDを放置すると右心系の容量負荷により心不全症状や心房細動等の不整脈をきたす.また肺高血圧症の合併につながることもある.右室拡大のサインがあれば可能な限り早期の欠損閉鎖が望ましい.
★★二次孔型ASDの90%程度はカテーテル閉鎖術のよい適応となる.経皮的ASD閉鎖術は成功率が非常に高く,合併症発生率も低い安全な治療法であり,現在は開心術に代わって第一選択の治療法となっている.
★★★:一般内科診療で必要な内容,★★:総合内科専門医試験レベルの内容,★:専門性の高い内容

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