特集 ここまできた循環器領域の低侵襲治療
広がる選択肢:以前は手術しか選択肢がなかったが,現在は…
心房中隔欠損症に対するカテーテル閉鎖術
原 英彦
1
Hidehiko HARA
1
1東邦大学医療センター大橋病院循環器内科
キーワード:
心房中隔欠損症
,
閉鎖栓
,
心腔内エコー
Keyword:
心房中隔欠損症
,
閉鎖栓
,
心腔内エコー
pp.267-270
発行日 2018年8月1日
Published Date 2018/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika122_267
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Summary
▪心房中隔欠損(ASD)の治療は従来外科的閉鎖術であったが,2005年に本邦に導入された経皮的ASD閉鎖術症例は現在年間1,000例を超え,外科的ASD閉鎖術とほぼ同数の治療が行われるようになった.心腔内エコーの登場で局所麻酔での治療も十分に可能となり症例数は毎年増加している.
▪海外では経皮的閉鎖術のほうが外科手術より多いが,その理由として人工心肺不要,入院期間が短い,心臓を切開しない,傷跡が残らないことがあげられる.
▪国内では2種類目の閉鎖栓が導入され,合併症であった心侵食も減少し,小児から高齢者までも治療効果が明らかであるため今後も経皮的閉鎖術数が増加するものと考えられる.
© Nankodo Co., Ltd., 2018