特集 知っておきたい糖尿病診療の最前線
[Chapter 3] 知っておきたい糖尿病の検査・治療の最前線
新しいインスリン製剤
松久 宗英
1
1徳島大学先端酵素学研究所 糖尿病臨床・研究開発センター
キーワード:
Faster insulin aspart(FAsp)
,
ウルトララピッドinsulin lispro(URLi)
,
インスリンポンプ
,
頻回インスリン治療
,
Insulin icodec(Icodec)
Keyword:
Faster insulin aspart(FAsp)
,
ウルトララピッドinsulin lispro(URLi)
,
インスリンポンプ
,
頻回インスリン治療
,
Insulin icodec(Icodec)
pp.453-458
発行日 2025年3月1日
Published Date 2025/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika135_453
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★★1921年に発見されたインスリンは,2020年に新しい超速効型インスリン製剤が発売され,また2024年には週1回投与の持効型インスリン製剤が製造販売承認を得て,今も進化が続いている.
★★★より速く効く追加インスリン製剤,そしてより長く平坦な作用を有する基礎インスリンとして,血糖管理の有効性とともに安全性と利便性を高めることが期待される.
★★これまでのエビデンスから,新しい超速効型インスリン製剤は,従来の超速効型インスリン製剤よりも食後血糖の上昇を強く抑制するが,低血糖を増やさないことが示されている.
★★週1回投与の持効型インスリン製剤は,従来の持効型インスリン製剤よりもHbA1c低下作用は同等かやや強く,2型糖尿病では低血糖への影響も差がないことが示されている.
★これらのエビデンスを実臨床で活用するためには,未解決の問題が残されているが,適切な症例に届けたい薬剤である.
★★★:一般内科診療で必要な内容,★★:総合内科専門医試験レベルの内容,★:専門性の高い内容
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