特集 糖尿病診療2021:日常的に包括的診療を行うために
糖尿病の治療
薬物治療の最新知見 ⑦:インスリン製剤
岡本 将英
1
1岡本医院 おかもと糖尿病・内分泌クリニック
キーワード:
強化インスリン療法
,
BOT
,
インスリンポンプ
,
改良型超速効型インスリン
Keyword:
強化インスリン療法
,
BOT
,
インスリンポンプ
,
改良型超速効型インスリン
pp.405-409
発行日 2021年3月1日
Published Date 2021/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika127_405
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Summary
▪2021年はインスリンの発見からちょうど100年目に当たる.
▪インスリンの種類は効果の持続時間によって,超速効型,速効型,中間型,持効型に分けられる.週1回注射タイプの基礎インスリン製剤(insulin icodec)が開発され,今後の臨床導入が期待される.
▪インスリン療法の基本は,加齢,自己免疫,膵疾患などによりインスリン分泌量が低下(消失)した場合に不足分を補充し血糖値推移を正常化させることであり,患者の病態や合併症などを考慮し治療法を選択する.
▪治療適応はインスリン分泌能のみでなく総合的に判断する.内因性インスリン分泌が十分にあり,生活習慣の乱れやインスリン抵抗性が原因の場合は,食事運動療法や他の薬剤により改善する場合もある.
© Nankodo Co., Ltd., 2021