特集 内科医のための成人移行支援―神経系疾患を中心として
[Chapter 4] 疾患・状態の特徴を考慮した取り組み
医療的ケア児
冨田 直
1
1東京都立小児総合医療センター 在宅診療科
キーワード:
18歳問題
,
疾患特異性
,
地域特異性
,
移行期間の設定
,
自立支援
,
アドバンス・ケア・プランニング(ACP)
Keyword:
18歳問題
,
疾患特異性
,
地域特異性
,
移行期間の設定
,
自立支援
,
アドバンス・ケア・プランニング(ACP)
pp.1157-1161
発行日 2025年5月1日
Published Date 2025/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika135_1157
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★★医療的ケア児は「医療的ケア児支援法」に基づき制度や資源が整備される一方,成人の医療的ケア者を支える法律は現状ない.
★★医療的ケア者が増え続けるなか,「18歳問題」といわれる医療・福祉両面の困難がある.
★★医療的ケア者の成人医療への移行は現状困難であるが,疾患特異性と地域特異性がある.
★★★小児科医は同じ疾患群の成人医療の専門医や総合診療内科医,訪問診療医などとの連携に期待している.
★★小児科主治医と成人医療者とが連携して移行支援する際に移行期間の設置,患者と家族の自立支援,アドバンス・ケア・プランニング(ACP)の三つが鍵となる.
★★★成人医療者による初回診察では十分な時間をとり,寄り添う姿勢を示すことが肝要である.
★★★受け入れ医療機関の拡大のためには医療者や行政に幅広く「18歳問題」が認知され,国や行政による法律や制度による後押しが必要である.
★★★:一般内科診療で必要な内容,★★:総合内科専門医試験レベルの内容,★:専門性の高い内容

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