特集 広く浅く知る白血病―令和になってこう変わった
[Chapter 4] 白血病治療の合併症
腫瘍崩壊症候群
照井 康仁
1
1埼玉医科大学病院 血液内科
キーワード:
腫瘍崩壊症候群(TLS)
,
白血病
,
rasburicase
,
febuxostat
Keyword:
腫瘍崩壊症候群(TLS)
,
白血病
,
rasburicase
,
febuxostat
pp.907-910
発行日 2024年10月1日
Published Date 2024/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika134_907
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
★★腫瘍崩壊症候群は緊急性を要する疾患であり,低カルシウム血症と高尿酸血症および閉塞性尿毒症における尿毒症の身体所見がみられる.
★自然に,あるいは化学療法開始から約72時間後に発現することが多く,白血球数が非常に多い白血病患者に最もよくみられる.
★allopurinol投与後のキサンチン濃度の上昇は閉塞性尿毒症を悪化させる.
★rasburicaseは尿酸オキシダーゼの遺伝子組換え製剤で,高尿酸血症の治療に使用される.
★尿のアルカリ化は腎尿細管へのカルシウム塩やリン酸塩の沈殿により急性腎障害を悪化させる.
★febuxostatは高尿酸血症をコントロールし,腎機能を維持する.
★★糸球体濾過量を速やかに増加させる目的の体積拡張には晶質液を使用する.
★★★:一般内科診療で必要な内容,★★:総合内科専門医試験レベルの内容,★:専門性の高い内容
© Nankodo Co., Ltd., 2024