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第6章 消化管
[短腸症候群]消化吸収機能をもつ小腸化大腸の作製
杉本 真也
1
1慶應義塾大学 医学部内科学(消化器)
キーワード:
オルガノイド移植
,
上皮置換
,
吸収機能
Keyword:
オルガノイド移植
,
上皮置換
,
吸収機能
pp.582-585
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika134_582
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Summary
・短腸症候群の治療は限定的で,小腸移植の成績も十分とはいえず,新しい治療アプローチが求められている.
・小腸の構造や機能は複雑なため,再生医療に期待は寄せられるが,すべてを体外で創出し,ヒトのサイズに応用することは現実的ではない.
・大腸上皮を剝離してオルガノイドを移植すると,細胞の特性を反映した組織を再構築することが可能である.
・小腸上皮によりリモデリングされた大腸は,小腸特有の消化吸収機能をもつ小腸化大腸となる.
・短腸症候群モデルラットにおいて,回腸オルガノイド移植では大腸オルガノイド移植に比して有意な生存期間延長が得られ,小動物コンセプトが確認された.
© Nankodo Co., Ltd., 2024