特集 身近に潜む心筋症を診る―進歩する診断と治療
[Chapter 4] 全身疾患関連心筋症
膠原病関連心筋症(心筋炎)
白井 悠一郎
1
1日本医科大学大学院 医学研究科アレルギー膠原病内科学分野
キーワード:
好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)
,
全身性強皮症(SSc)
,
特発性炎症性筋疾患(IIM)
,
全身性エリテマトーデス(SLE)
Keyword:
好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)
,
全身性強皮症(SSc)
,
特発性炎症性筋疾患(IIM)
,
全身性エリテマトーデス(SLE)
pp.291-296
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika134_291
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★好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)における心筋症ではMPO–ANCA陽性頻度が低く,心筋間質への好酸球浸潤と冠動脈血管炎がみられる.また,その治療にはグルココルチコイドとcyclophosphamideを使用する.
★全身性強皮症(SSc)における心筋障害は早期の皮膚硬化が進行する時期に発症して,心筋には線維化がみられる.Ca拮抗薬が使用されるが,有効な治療法は確立していない.
★特発性炎症性筋疾患(IIM)における心筋炎には,グルココルチコイドと,methotrexate(MTX)などの免疫抑制薬が使用され,治療抵抗例には免疫グロブリン静注療法も行われる.
★全身性エリテマトーデス(SLE)における心筋炎に対しても,グルココルチコイドと免疫抑制薬が使用される.
★★★:一般内科診療で必要な内容,★★:総合内科専門医試験レベルの内容,★:専門性の高い内容
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