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第5土曜特集 遺伝統計学の新潮流――新規創薬・個別化医療への挑戦
遺伝統計学とシングルセル解析
リウマチ・膠原病疾患におけるシングルセル解析
Single-cell analysis in autoimmune rheumatic diseases
西出 真之
1
Masayuki NISHIDE
1
1大阪大学大学院医学系研究科呼吸器・免疫内科学
キーワード:
シングルセル解析
,
関節リウマチ(RA)
,
全身性エリテマトーデス(SLE)
,
抗好中球細胞質抗体(ANCA)関連血管炎(AAV)
Keyword:
シングルセル解析
,
関節リウマチ(RA)
,
全身性エリテマトーデス(SLE)
,
抗好中球細胞質抗体(ANCA)関連血管炎(AAV)
pp.1200-1205
発行日 2024年3月30日
Published Date 2024/3/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu288131200
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シングルセルRNAシークエンス(scRNAseq)に代表されるシングルセル解析は,単一細胞ごとの遺伝子発現や表面分子の多様性を明らかにすることで新たな機能性細胞群や治療標的の発見に結びつく技術である.2010年代後半以降,患者検体を用いた大規模なシングルセル解析により疾患の発症メカニズムに関する重要な洞察が得られている.本稿では,代表的な自己免疫疾患である関節リウマチ(RA),全身性エリテマトーデス(SLE),全身性硬化症,血管炎症候群を中心に,患者検体を用いたシングルセル解析研究によって得られた知見を総括する.研究結果の提示にとどまらず,個々の病態や疾患ごとのアンメットニーズを満たす将来の治療戦略への示唆を各報告から抽出し包括的に論じることで,これらの疾患群にシングルセル解析を用いる意義と,未来の患者を救う個別化治療に向けた戦略に焦点を当てる.
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