特集 産婦人科医も知っておきたい旅行医学関連の諸問題~東京オリンピック・パラリンピックに向けて
海外旅行に伴う性感染症
小西 啓司
1
1大阪市民病院機構大阪市立総合医療センター 感染症内科
キーワード:
クラミジア感染症
,
HIV感染症
,
性感染症
,
梅毒
,
淋病
,
旅行関連疾患
Keyword:
Gonorrhea
,
HIV Infections
,
Sexually Transmitted Diseases
,
Chlamydia Infections
,
Travel-Related Illness
,
Syphilis
pp.419-424
発行日 2020年4月1日
Published Date 2020/4/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2020201314
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海外旅行は性感染症の感染の機会が増えるとされている。また海外での性感染症の広がりは原因微生物、頻度ともに国内と大きく異なる。どの渡航者が性感染症の感染リスクが高いかを見極めることは難しく、ジェンダー、年齢にかかわらず性的活動性に関する安易な仮定は禁物である。医師は渡航関連の体調不良患者を診療する際には常に性感染症の可能性も念頭において性交渉歴を聴取するべきであり、疑いがある場合は積極的な性感染症の検索が必要である。さらに渡航前に性感染症の予防について啓発することも重要である。
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