特集 治りにくい肺炎に出会ったら
[Chapter 2] 感染性肺炎ではあるが治りにくい理由があった!
耐性菌による肺炎
大井 真里奈
1
,
田頭 保彰
1
1東京医科歯科大学病院 感染症内科
キーワード:
AmpC産生菌
,
多剤耐性緑膿菌
,
薬剤耐性対策
,
診断適正使用
,
抗菌薬適正使用
Keyword:
AmpC産生菌
,
多剤耐性緑膿菌
,
薬剤耐性対策
,
診断適正使用
,
抗菌薬適正使用
pp.208-214
発行日 2024年2月1日
Published Date 2024/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika133_208
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
▪耐性菌のリスクを予測するためには,患者背景(疫学的な情報,既往歴など)を把握することが重要であり,検査データや画像所見で耐性菌を疑うことは困難である.
▪AmpC産生菌は第三世代セファロスポリンの使用で薬剤耐性が誘導されるため,第四世代セファロスポリンでの治療を行うことが原則である.
▪培養検査は想定した起因菌を裏づけるために重要であり,静注抗菌薬を治療として使用する際や広域抗菌薬に変更する際には血液培養2セットおよび喀痰培養の採取を必ず行う.
▪耐性菌による肺炎を増やさないための努力が日常診療において重要かつ必要であり,それが診断適正使用や抗菌薬適正使用である.
© Nankodo Co., Ltd., 2024