特集 治りにくい肺炎に出会ったら
[Chapter 2] 感染性肺炎ではあるが治りにくい理由があった!
肺膿瘍
荒川 悠
1
,
山岸 由佳
1
1高知大学 医学部臨床感染症学講座
キーワード:
肺膿瘍
,
嫌気性菌
,
壊死性肺炎
,
経皮的ドレナージ
Keyword:
肺膿瘍
,
嫌気性菌
,
壊死性肺炎
,
経皮的ドレナージ
pp.198-201
発行日 2024年2月1日
Published Date 2024/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika133_198
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▪肺膿瘍は改善のわるい細菌性肺炎における重要な鑑別の一つである.
▪嫌気性菌による混合感染のほか,Staphylococcus aureus,Klebsiella pneumoniaeなどは単独でも肺膿瘍を形成することがある.
▪診断上胸部CTが重要であり,画像上はairを伴った液体貯留や,空洞形成を特徴とする.
▪抗菌薬はampicillin/sulbactamなどのβ-ラクタマーゼ阻害薬配合ペニシリンが第一選択薬となる.
▪膿胸と異なり通常抗菌薬のみで軽快することが多いが,時として経皮的/経気管支ドレナージや外科手術が必要となることがある.
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