特集 患者の将来を見据えた実践的糖尿病診療―脱 “血糖屋さん” のススメ
[Chapter 3] 血糖値だけではない糖尿病併存症の診断・予防・治療
糖尿病に合併する脂肪性肝疾患(NAFLD,MASLD)の病態と治療
篁 俊成
1
1金沢大学大学院 医学系研究科内分泌・代謝内科学
キーワード:
糖尿病
,
脂肪性肝疾患
,
脂肪肝炎
,
非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)
,
metabolic dysfunction-associated steatotic liver disease(MASLD)
Keyword:
糖尿病
,
脂肪性肝疾患
,
脂肪肝炎
,
非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)
,
metabolic dysfunction-associated steatotic liver disease(MASLD)
pp.1144-1149
発行日 2024年5月1日
Published Date 2024/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika133_1144
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▪脂肪肝+代謝異常(肥満/2型糖尿病/メタボリックシンドローム)=(metabolic dysfunction-associated steatotic liver disease(MASLD)の概念が提唱されつつある.
▪糖尿病は慢性肝疾患の肝線維化を促進させる.
▪肝脂肪化は骨格筋インスリン抵抗性と関連する.
▪日本人を対象とした追跡研究から,糖尿病脂肪肝炎(DiSH)の病理が浮かび上がってきた.
▪皮膚所見(毛細血管拡張,手掌紅斑),血小板数低下,AST>ALTから,隠れ非アルコール性脂肪肝炎(NASH)を見出すことが可能である.
▪SGLT2阻害薬は,スルホニル尿素類に比し,非アルコール性肝疾患(NAFLD)患者の肝脂肪化,炎症,線維化をより軽減させる.
© Nankodo Co., Ltd., 2024