特集 内分泌疾患診断のための5 Steps―「見逃しやすい」を「見逃さない」に変えるために
[Step 4] 画像モダリティを選択して評価する
副腎腫瘍における画像診断
曽根 正勝
1
1聖マリアンナ医科大学 代謝・内分泌内科
キーワード:
副腎偶発腫瘍
,
腺腫
,
褐色細胞腫
,
副腎がん
Keyword:
副腎偶発腫瘍
,
腺腫
,
褐色細胞腫
,
副腎がん
pp.271-273
発行日 2023年8月1日
Published Date 2023/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika132_271
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
▪副腎腫瘍が発見された場合,それが悪性病変(副腎がん・褐色細胞腫・悪性腫瘍の転移・悪性リンパ腫など)か良性病変(腺腫・骨髄脂肪腫・囊胞など)かの鑑別が重要になる.
▪副腎疾患を疑うときの画像診断としては,まずスクリーニングとして単純CTを用いることが多い.
▪良悪性の鑑別には造影CTも有用であるが,褐色細胞腫の可能性がある場合はカテコラミンの上昇による高血圧クリーゼのリスクを考慮し,適応を慎重に考える(現在汎用されている非イオン性・低浸透圧性造影剤であればカテコラミンの上昇はないとの報告もあるが,本邦では添付文書上は褐色細胞腫に対するヨード造影剤使用は原則禁忌となっている).
▪質的診断には単純MRIも有用である.
▪鑑別診断や機能性の確認には核医学検査も有用である.
© Nankodo Co., Ltd., 2023