特集 意外と知られていない⁉ 自科の常識・他科の非常識
第10章:内分泌
副腎偶発腫瘍で発見される褐色細胞腫,18F-FDG PET陽性良性副腎皮質腺腫が増えている
鈴木 佐和子
1,2
,
横手 幸太郎
1,2
1千葉大学医学部附属病院糖尿病・代謝・内分泌内科
2千葉大学大学院医学研究院内分泌代謝・血液・老年内科学
キーワード:
副腎偶発腫瘍
,
褐色細胞腫
,
PET陽性良性副腎皮質腺腫
Keyword:
副腎偶発腫瘍
,
褐色細胞腫
,
PET陽性良性副腎皮質腺腫
pp.704-706
発行日 2021年9月1日
Published Date 2021/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika128_704
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画像診断の進歩により副腎疾患検索目的以外で偶発的に発見される副腎偶発腫が増えている.剖検で見つかる副腎偶発腫瘍の割合は約2%(報告により1.0~8.7%)であるが,画像診断で見つかる副腎偶発腫瘍の割合は50歳で約3%とされ,年齢とともに増加することが報告されている(20歳代で0.2%に対して70歳以上では7%).他科で発見されることも多い疾患の一つであるが,本邦における副腎偶発腫の診断・治療ガイドラインは明確なものがない.本稿では,本邦の厚労科研難治性疾患等克服対策研究事業「副腎ホルモン産生異常に関する調査研究班」の調査結果,および国外のガイドライン,そして自験例をもとに,実臨床で問題となる疾患とマネジメント方法,とくに診断までのポイントを概説する.
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