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第8章 ビタミン製剤,輸液・栄養製剤
[輸液・栄養製剤]
マグネシウム製剤
中川 洋佑
1
,
深川 雅史
1
1東海大学 腎内分泌代謝内科
pp.986-989
発行日 2023年4月1日
Published Date 2023/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika131_986
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・低マグネシウム血症の頻度は意外に多いため,日常診療においては常に可能性を念頭に置き,積極的に血清Mg濃度を測定することが重要である.
・低マグネシウム血症の危険因子として,下痢や利尿薬使用,アルコール多飲,高齢,慢性腎臓病,糖尿病,プロトンポンプ阻害薬(PPI)長期内服などがある.
・原因不明の低カリウム血症や低カルシウム血症があれば低マグネシウム血症を考える.
・痙攣や不整脈など重度の症候性低マグネシウム血症や,無症候性でも高度の低マグネシウム血症(血清Mg<1.0mg/dL)ではmagnesium sulfate hydrateの静注製剤を使用して補正を行う.
・急激な補正に伴い高マグネシウム血症や低カリウム血症,低カルシウム血症を惹起するリスクがあるため,モニターしながら慎重に補正を行う.
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