特集 “じゃないほう” の消化器症状―潜んでいる他領域疾患を見逃さない
[Chapter 2] 腹痛で受診した患者の……?
中枢性腹痛症候群
大野 彰久
1
,
矢吹 拓
1
1国立病院機構 栃木医療センター 内科
キーワード:
Rome Ⅳ diagnostic criteria
,
機能性消化管障害
,
医師-患者関係
Keyword:
Rome Ⅳ diagnostic criteria
,
機能性消化管障害
,
医師-患者関係
pp.82-86
発行日 2023年1月1日
Published Date 2023/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika131_82
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▪検査で異常を認めない慢性腹痛を起こす疾患として癒着症や糖尿病性自律神経障害,過敏性腸症候群,中枢性腹痛症候群(CAPS)などが鑑別にあげられる.
▪CAPSの特徴は,機能性消化管障害と異なり,食事や排便などの生理的活動で症状に変化がないことである.
▪医師-患者関係の構築が治療の要になるため,患者の訴える痛みや苦痛をきちんと受け止め,思いやりをもって診療にあたる必要がある.
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