特集 骨髄腫と類縁疾患―全身をみわたす診断・治療
骨髄腫に対する治療薬・治療法の特徴
同種造血幹細胞移植
塚田 信弘
1
1日本赤十字社医療センター 血液内科
キーワード:
多発性骨髄腫(MM)
,
同種造血幹細胞移植(allo-SCT)
,
タンデム移植
,
骨髄非破壊的移植(RIST)
Keyword:
多発性骨髄腫(MM)
,
同種造血幹細胞移植(allo-SCT)
,
タンデム移植
,
骨髄非破壊的移植(RIST)
pp.759-763
発行日 2022年10月1日
Published Date 2022/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika130_759
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Summary
▪多発性骨髄腫(MM)は高齢での発症が多く,症例間の多様性も高いことから同種造血幹細胞移植(allo-SCT)は一般的な治療法とはなっていない.
▪MMに対するallo-SCTは,従来治療関連死亡のリスクが高いことが問題となっていたが,強度減弱前処置(RIC)や支持療法の進歩により,克服されつつある.
▪原発性形質細胞白血病(pPCL)や高リスクの染色体異常を複数有する若年症例ではallo-SCTも選択肢となりうる.
▪2022年1月に本邦で初となるMMに対するキメラ抗原受容体導入T細胞(CAR-T)療法が保険承認されたこともあり,本疾患に対する免疫学的機序を介した治療が注目されている.
© Nankodo Co., Ltd., 2022