特集 内科疾患の診断基準・病型分類・重症度
第9章 血液
多発性骨髄腫
半田 寛
1
1群馬大学大学院医学系研究科内科学講座血液内科学分野
pp.913-916
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika127_913
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
診断基準
多発性骨髄腫(multiple myeloma:MM)は,B細胞の最終分化段階である形質細胞が単クローン性に増殖し,これが産生する単クローン性免疫グロブリン(M蛋白)が血清あるいは尿中に検出されることを特徴とする造血器悪性腫瘍である.ほぼすべてのMMは,M蛋白は少量認められるが単クローン性形質細胞の増殖が認められず,MMとしての症候を呈さないmonoclonal gammopathy of undetermined significance(MGUS)とよばれる無症候の疾患状態から次第に進行して発症する.
© Nankodo Co., Ltd., 2021