特集 エキスパートがお答えします! 日常臨床のあるあるの疑問
第5章:肝・胆・膵
原発性胆汁性胆管炎と診断したら肝障害の程度にかかわらず治療は必要でしょうか?
水野 卓
1
1埼玉医科大学 消化器内科・肝臓内科
pp.489-491
発行日 2022年9月1日
Published Date 2022/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika130_489
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お答えします 胆道系酵素(ALP,γGTP)の上昇が軽度に留まる(正常上限の1.5倍未満)場合には,患者負担や医療費,少ないながらも副作用のことを考慮して,経過観察がよいと推奨されています.しかしながら,必ずしもコンセンサスは得られていません.また,肝酵素(AST,ALT)が異常値を呈する場合や,肝生検組織像で肝炎性の変化がみられた場合には,治療を開始したほうがよいと考えられます.
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