特集 老年栄養―高齢者の低栄養,フレイル,サルコペニア
疾患と栄養ケア
慢性心不全の栄養障害・栄養ケア
鈴木 規雄
1
,
木田 圭亮
2
,
土井 駿一
3
,
明石 嘉浩
1
1聖マリアンナ医科大学 循環器内科
2聖マリアンナ医科大学 薬理学
3聖マリアンナ医科大学東横病院 循環器内科
キーワード:
obesity paradox
,
心臓悪液質
,
腸管浮腫
,
食欲不振
Keyword:
obesity paradox
,
心臓悪液質
,
腸管浮腫
,
食欲不振
pp.203-208
発行日 2022年8月1日
Published Date 2022/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika130_203
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Summary
▪本邦の心不全患者数は推計で100万人を超え,今後も増加の一途をたどると予想される.
▪生活習慣の欧米化による虚血性心疾患の増加に加えて,高血圧症や弁膜症,心房細動などは加齢によって罹患リスクも高くなるため,超高齢社会の本邦において,高齢の心不全患者も増加している.
▪高齢心不全患者の増加に伴い,しばしば低栄養の問題にも直面するようになった.
▪症候性心不全では肥満よりも低体重のほうが予後不良であり,この背景には低栄養が関係する.
▪生命予後以外にもQOLやADLなど患者立脚型アウトカムにも影響を与えるため,低栄養に対する予防と介入が重要である.
© Nankodo Co., Ltd., 2022