Book Review
炎症性腸疾患(IBD)診療ガイドライン2020(改訂第2版)
上野 文昭
1
1大船中央病院 特別顧問
pp.72-72
発行日 2021年7月1日
Published Date 2021/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika128_72
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- 文献概要
日本消化器病学会編集による『炎症性腸疾患(IBD)診療ガイドライン』が,関連団体の協力を得て改訂された.最新のエビデンスに基づく必要上,診療ガイドライン(PG)の賞味期限は5年間と定められているが,これを下回るわずか4年で改訂されたことはまさに快挙である.消化器各領域のなかで,IBDは最も進歩の早い分野である.初版刊行後に承認され日常診療に活用されている治療薬や診断手技は数多い.これらが網羅されていないと,実臨床で役立つ情報源とはなり得ず,IBD診療に携わる医師は今回の改訂を待ち望んでいた.改訂版PGの作成委員はわが国のIBD診療・研究のリーダーと目される大変多忙な方々である.緻密な手順に沿って作成されるPG開発には膨大な労力が必要で,とくに進歩の早いIBD領域では改訂版といえども新規開発に近い作業が必要なはずである.委員の方々の熱意,努力,エネルギーに敬意を表したい.
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