Japanese
English
特集 泌尿器科医のための内分泌学ことはじめ
副腎腫瘍と内分泌総論
General endocrine remarks of adrenal tumors
成瀬 光栄
1
,
立木 美香
2
,
田辺 晶代
1,2
,
高野 加寿恵
2
Mitsuhide Naruse
1
,
Mika Tsuiki
2
,
Akiyo Tanabe
1,2
,
Kazue Takano
2
1国立病院機構京都医療センター内分泌代謝高血圧研究部
2東京女子医科大学第二内科
キーワード:
副腎腫瘍
,
フィードバック
,
原発性アルドステロン症
Keyword:
副腎腫瘍
,
フィードバック
,
原発性アルドステロン症
pp.103-107
発行日 2009年2月20日
Published Date 2009/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413101647
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨 副腎腫瘍の治療に際しては,良性・悪性の診断に加えて,機能性か非機能性かの診断が極めて重要である。機能性の場合は,ホルモン過剰により高血圧や糖尿病を合併することから,手術に際して心血管系機能の慎重な評価が必要である。褐色細胞腫では術中高血圧クリーゼ,クッシング症候群では術後の副腎不全,原発性アルドステロン症では術後の循環血漿量減少,腎機能低下,血清カリウム上昇などに配慮する必要がある。一見,非機能性とみえる腫瘍の中に,少なからずサブクリニカルクッシング症候群があり,この場合も術後の副腎不全に注意を要する。内分泌学的評価は,ホルモンの絶対値のみならず,内分泌の基本であるフィードバック調節を考慮して,関連あるホルモンを組み合わせて評価することが重要である。施設の内分泌代謝専門医と連携することが推奨される。
Copyright © 2009, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.