特集 意外と知られていない⁉ 自科の常識・他科の非常識
第9章:糖尿病
高齢糖尿病患者にはしっかり食べさせたほうがよいこともある
山川 顕吾
1,2
,
矢部 大介
2
1松波総合病院糖尿病・内分泌内科
2岐阜大学大学院医学系研究科糖尿病・内分泌代謝内科学/膠原病・免疫内科学
キーワード:
サルコペニア
,
フレイル
,
目標体重
,
蛋白質摂取
Keyword:
サルコペニア
,
フレイル
,
目標体重
,
蛋白質摂取
pp.658-661
発行日 2021年9月1日
Published Date 2021/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika128_658
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わが国は未曽有の超高齢化社会のただなかにある.2018年時点で65歳以上人口の総人口に占める割合(高齢化率)は28.1%に達しており,これは年々上昇し続けている.これに伴い,糖尿病患者の高齢化も進行しており,2016年の「国民健康・栄養調査」では60歳以上の「糖尿病が強く疑われる者」の割合は男性45.0%,女性28.8%と報告されており,今後も増加することが予測される.糖尿病患者の高齢化を背景に,患者のQOL/ADLを低下させ,生命予後にも影響を与え得るサルコペニア,フレイルの発症・重症化をいかに予防するかが喫緊の課題とされる.本稿では,とくに栄養療法の観点から,サルコペニア,フレイルをいかに予防するかについて論ずる.
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