特集 糖尿病透析患者の全身管理を極める―専門医との連携を目指して
11.腎臓リハビリテーション―糖尿病透析患者の体力向上
前島 悦子
1,2,3
,
大谷 晴久
4
,
友金 明香
2
,
池島 明子
2
,
木村 範子
1
,
前島 利果
5
1大阪体育大学大学院スポーツ科学研究科
2大阪体育大学体育学部
3大阪体育大学診療所
4博文会紀泉KDクリニック
5 さいたま赤十字病院
キーワード:
糖尿病透析患者
,
サルコペニア
,
フレイル
,
レジスタンストレーニング
,
ウォーキング
Keyword:
糖尿病透析患者
,
サルコペニア
,
フレイル
,
レジスタンストレーニング
,
ウォーキング
pp.71-77
発行日 2023年1月10日
Published Date 2023/1/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000002433
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慢性透析と糖尿病性腎症の患者では,サルコペニアとフレイルの合併が多い.筋肉量の維持・増大は糖質代謝を維持するために重要である.糖尿病透析患者における有酸素性運動,筋力トレーニング,レジスタンストレーニングは,サルコペニアとフレイルの有効な発症予防や対策となり,糖代謝にも好ましい影響を及ぼす.運動は正しい姿勢で行うこと,運動前後にウォームアップとクールダウンを行うことが重要である.週3回の透析に費やす時間は,監視下でのレジスタンストレーニングに充て,非透析日はウォーキングなどの有酸素性運動に充てると効率的である.しかし,透析患者の運動に伴う水分補給に関してはガイドラインがなく,今後の課題である.
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