特集 心不全のすべて―増え続ける心不全患者にどう対峙するか
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心不全に対するprecision medicineの展望
候 聡志
1
1東京大学医学部附属病院循環器内科
キーワード:
拡張型心筋症
,
左室逆リモデリング
,
精密医療
,
DNA傷害
Keyword:
拡張型心筋症
,
左室逆リモデリング
,
精密医療
,
DNA傷害
pp.121-124
発行日 2021年7月1日
Published Date 2021/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika128_121
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Summary
▪拡張型心筋症(DCM)は予後不良な循環器疾患の一つであり,臨床経過は一般的に不良な転帰をたどることが多いが,なかには治療に反応して左室逆リモデリングを起こし,良好な予後を認める患者群もいる.
▪患者心筋生検組織におけるDNA傷害の程度を評価することは予後予測に有用である.
▪DCM患者のゲノム解析を行い,責任変異遺伝子を同定することも予後予測に有用であり,将来的にこうした遺伝子変異がどのように疾患の分子病態に寄与するのかの解析が待たれる.
© Nankodo Co., Ltd., 2021