今月の主題 心筋梗塞の生化学的マーカー
心筋構造蛋白の臨床検査〔各論〕
ミオシン
永井 良三
1
Ryozo NAGAI
1
1群馬大学医学部第二内科
キーワード:
心筋ミオシン軽鎖
,
構造蛋白
,
合併症
Keyword:
心筋ミオシン軽鎖
,
構造蛋白
,
合併症
pp.555-558
発行日 1996年5月15日
Published Date 1996/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542902912
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心筋ミオシンは構造蛋白の1種で,虚血時の筋原線維の崩壊に伴って血中に放出される.古くから用いられている逸脱酵素と異なり,急性心筋梗塞に伴う心筋壊死を反映する指標である.流出過程は発作後早期より血中で上昇し,広範な梗塞では2週間程度高値を持続する.したがって発作の数日後に入院した症例でも診断が可能である.さらに高値上昇例では心室瘤やdyskinesisの発生がみられ,予後や合併症の予測にも有用である.〔臨床検査 40:555-558,1996〕
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